龍宮温泉

上京区浄福寺通丸太町下ル西入主税町1054 営業時間:15:00〜23:00 
定休日:木曜日 市バス「千本丸太町」下車 徒歩3分

↑2012年12月改装後


↑2002 年当時の外観

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入湯日:2002/09/24 23:00
    2012/12/29 16:30

 

 千本丸太町を一筋下がり、コンビニと大和銀行の間を東に入ると左側に看板が見えますが、これは駐車場。そのまま、まっすぐ行くと右手に本物があります。暖簾をくぐり、靴を脱ぎ扉を開けると番台で、その先にもう1枚目隠しの暖簾が掛かっています。
 脱衣場は結構広く、入り口側には休憩コーナーがあり、ソファー、マッサージ機にテレビ、新聞、マンガ、雑誌などが置いてあります。龍宮温泉の名前にふさわしく亀の水槽もあります。マッサージ機は2台あり、1台は普通のイス型なのですが、もう1台はオートヘルサーなるベット型のマッサージ機です。この代物、休憩コーナーに鎮座しているのですが、他のお客さんの前で実際やるにはちょっと勇気がいります。
 脱衣場の床は、籐筵。かごは籐籠と黄色のプラスチック製。フジの冷蔵庫もあります。密かに気にならない程度にインストゥメンタルのBGMが流れていて、なかなか気を遣われているようです。浴室入り口には、低年齢層の新規開拓用(?)子供向けのおもちゃが置いてありました。
 浴室内は、真ん中に深風呂、浅風呂があり、奥に左から水風呂、寝風呂、ジェット、サウナ、電気風呂とあります。サウナは入り口に「只今の音楽」の掛札がありこの日は歌謡曲(歌謡曲=ムード歌謡)でした。このサウナ、浴室側はガラス張りで浴室内が見渡せます。寝湯は冷水管枕付きで左右からはジェットが出ており、親切にお尻のところに滑り止めが付いていました。ジェットは、腰掛けタイプが2カ所で足の裏、ふくらはぎに心地よい刺激を与えてくれます。さらに電気風呂ですが、浴槽は一つですがスタンダードともみもみタイプの2種類の電極があります。普段電気風呂は苦手で入らない私ですが、好奇心のあまり入ってしまいました。結果は、もみもみタイプはホントにもみもみでした(笑)。でも・・・好きにはなりませんでしたが(苦笑)。
 あと、見逃しがちですが、男湯から女湯にかけての浴室上部にはタイル絵があります。モザイクではなく、タイルに描かれた物ですが色調は水彩の様な色使いで、絵柄は浅い水辺の断面図で魚(フナ?)が睡蓮のような植物の間を泳いでるような絵柄です。
 いろいろ書きましたが、龍宮温泉さんはホームページを開設しておられ詳しく浴場の全てが網羅されています。浴場の断面図とかまでが載っています。是非、遊びに行ってください。
<龍宮温泉さんのHPにジャンプ>


(2012.12.22リニューアルオープン)2012.12.31追記
 約2ヶ月間の休業期間を経て、12月22日に新装開店した龍宮温泉に入湯してきました。
 以前の入口は壁でふさがれ、左脇から入る形に。フロント式に改装は予想通りとして浴室内はスチーム、ガスのWサウナになったり、主浴槽がめっちゃ広くなったり、予想以上の内容でした!薬湯、ジェット浴槽、主浴槽とはっきり温度傾斜がついてるのもワタクシ好みでした。
 天井近くにあったイタリア製の水中を描いたタイル絵は健在で、向かい側に石川県の山中温泉の写真パネルが新たに設置されていました。龍宮名物でもあった、スタンダードタイプ、もみもみタイプのダブル電気風呂も健在。ウオーターベルや浴槽底のタイル絵など、懐かしい感じがするモノも大事にしつつ、快適に改装された印象です。
 浴室入口にはクールダウンベンチという見たことのない新設備も登場していました。

 お風呂上がりにご主人とお話しすると、改装に当たっては色々な銭湯を実際に見て回ったとのこと。気に入った銭湯の要素を業者さんんと相談しながら取り入れたとのこと。業者任せにする銭湯は、どこも同じ感じになってしまいますが、龍宮温泉さんに関しては、そんな感想は一切持ちません。
 是非一度自分の目で確かめに行って下さい。



 龍宮温泉から東に100メートルほど行くと
NHK京都放送局があります。余談ですがNHKのホームページは無料チケットの宝庫。関西ですとNHK大阪ホールで公開録画が結構ありますし、その申し込み方法が載っています。京都放送局の建物に何があるわけではないですが、旅先で現地のテレビやラジオを見聞きするのは、ローカル色あふれるCMに出会ったりなかなか楽しいもの。ここで京都のローカル放送局について少々ご説明致しましょう。まずテレビですが、上記NHKの他にKBS京都があります。一時期イトマン事件に巻き込まれ建物、放送機材が担保に取られ存続が危ぶまれましたが、新会社で継続しています。サンテレビが映らない京都では甲子園の阪神戦を試合終了まで放送してくれる貴重な存在。最近ではパープルサンガの試合も中継しています。KBSはAMラジオも放送しています。山崎弘士アナというインパクトのある顔のアナウンサーが人気があり、密かにサークルKとのお弁当共同企画なんかもやってます。三方を山で囲まれた京都の電波事情からクリアに入るAM局として君臨しています。ニッポン放送のネット局として「オールナイトニッポン」を放送していたので学生時代はよく聴きました。FM局は1991年開局のαーstationがあります。耳障りがいいのか、ガソリンスタンドや散髪屋でかかってる率が高いです。私も車ではαーstationが多いです。他に地域限定ミニFM局として伏見にFM845があります。また河原町・四条周辺で紹介した桜湯の近くの1928ビル内でスタジオとカフェが一体化した新しいミニFM局開業の動きもあります。

テレビ局

AM局

FM局

NHK京都

32 ch

NHK京都

621 KHz

αーstation

89.4 MHz

KBS京都

34 ch

KBS京都

1143 KHz

FM845

84.5 MHz

※周波数は京都市内のものです

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万才湯
2007.12.31廃業

中京区聚楽廻南町19 営業時間:15:30〜23:00(23:30までOK) 定休日:水曜日
市バス「出世稲荷前」下車 徒歩3分

 

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入湯日:2003/03/08 22:30

 

 千本通りの出世稲荷から旧二条通りを西へ、二条教習所を越えたところにある万才湯さんです。玄関スペースから脱衣場に入ると、何か普通のお風呂屋さんと雰囲気が違います。何かなあと思ったら、天井が珍しく普通の家ぐらいの高さです。床の籐筵も全体の1/3ぐらいしか敷かれておらず、残りは板の間でちょっと地方のお風呂屋さんの様な雰囲気を醸し出しています。とはいえここは京都、籠は籐とプラスチックが半々ぐらいですが四角い籠がちゃんとあります。テレビの横には、招き猫の絵入り大入り額も掛かっています。珍しいのは、今ロードショー中のポスターが4,5枚貼ってあります。この間見て面白かった「猟奇的な彼女」のポスターもありました。この映画とお風呂屋さんという組み合わせ、昭和30年代を彷彿させます。調度品では、男女仕切壁側に置かれた古い小さなテーブルが、脚の曲線が美しい愛らしい一品でした。
 浴室の方は、改装されていて明るくきれいな感じです。脱衣場側に大きな窓があるサウナと水風呂、中央に泡風呂付きの浅風呂、浴室の奥まった所に電気風呂、ジェット、深風呂が合わさった浴槽と、行った日はバスフレンドの福寿効だった薬湯があります。壁のタイルはおおかた白ですが、ブルーのラインが2本、全体に入っています。カランまわりは大理石風タイルが使われ、カランの間に細かいタイルで仕切の様な市松模様が入っていて、アクセントになっています。
 またちょっとマニアックに走りますが、天井が蒲鉾天井でなく、4面の壁共に同じ高さから湯気抜きに向かって傾斜を付けている造りです。入母屋造りの上を湯気抜きにしたようなといいますか・・・どうでもいいですね。
 客層は、圧倒的に常連風おっちゃんが多い構成でした。入ってこられる方、入ってこられる方知り合いの様で「こんばんは〜(もちろん京都弁のアクセント)」の挨拶の連続です。これぞ街の銭湯といった光景です。
 お風呂上がりは、城南鉱泉のサイダーやローヤルサニーなどのお風呂ドリンクも揃っています。私もここは正統派で、ベンチに座り、お風呂ドリンクを飲んでほっこりしてきました。いかにも街のお風呂屋さんといった感じの万才湯さん、なぜか落ち着くほっこり空間でした。
 営業時間ですが11時で暖簾は下げられますが、11時半までに出ればいいシステムです。

 万才湯さんのすぐ近くにある二条教習所は、私が通った教習所です。はるかもう15年近く前ですが、当時京都市内で卒業生の事故率No1はデルタ教習所、No2が二条教習所という噂でした。今はどうなんでしょう?私も数年後に軽いですが警察のお世話になる事故を起こしたので、まんざら噂もはずれていなかったのかも知れません(笑)。
 万才湯は、朱雀二条商店街という商店街にあるのですが、もしまだ早い時間なら数軒西にある「肉のむらせ」で揚げたてコロッケを買って帰るなんて楽しみもあります。写真を撮りに行ったとき、私もビーフコロッケを試しましたが、その場で揚げて下さり値段は一個60円。揚げたての肉屋のコロッケがまずい訳ありません。他にもハムかつ、クリームコロッケ、ウインナーかつなどそそられるメニューもいっぱいです。揚げたてコロッケに、冷たいビール・・・たまりません。もちろん紙にくるんでもらって、その場でかじるのもアリです。
 万才湯から千本通りに出れば、出世稲荷神社があります。景気のいい名前ですが、豊臣秀吉が天正17(1587)年、聚楽第を造営する際に天下統一は稲荷信仰のお陰と、邸内に稲荷社を造ったのが始まりだそうです。名前の通り「開運出世の福」や「地位名望の福」など十種の神徳があるとされています。また、境内左手にある寿石、福石、禄石の3つの石をご神体にした三石大神は、勝負運の神様だそうなので、一発勝負に出るときは是非ともお参りしておきたいところです。

 

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若松湯

中京区西ノ京左馬寮町11の7 営業時間:15:00〜24:00 定休日:金曜日
市バス「丸太町御前通」下車 徒歩4分

 

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入湯日:2003/02/25 22:30

 御前通りの旧二条東入にある若松湯です。御前通りの看板やコインランドリーからして若松湯は角地なんですが、ほんとの角には散髪屋があります。まさに京都的立地といった感じです。
 入口は短い暖簾の掛かる自動ドアで、入って左手にフロントがあります。このフロントは、ロビーにある休憩スペースのカウンターも兼ねていて、カウンター用にイスも置かれています。ソファーやテレビの置かれた奥のロビーと合わせ風呂上がりは、生ビールを飲むも良し、テレビを見るも良し、ゆっくりくつろげます。
 ロビーが充実している分、脱衣場はあっさり目ですが、多分昔は番台付近にあっただろう神棚が、ロッカーの上に鎮座しています。その横には、水牛の角の飾り物や、流木の飾りなど一風変わったアイテムも置かれています。脱衣場からもフロントからもよく見えませんが、男女壁の上に大入りの額が掛かっていて、贈呈者の名前にときわ湯、いなり湯、むらさき湯のトリプルネームがありました。こういうのって、贈った側のお風呂屋さんには贈られた側からの額が掛かってるんですかね。調べたらお風呂屋さんの関係図が出来て面白そうですね(私だけか)。
 浴室の方も改装されていて、明るい感じです。まず何も知らずに浴室に入ると、足にお湯が掛かってびっくりします。湯上がりに足を流せるように上向きに一列お湯が出るようになっています。この仕掛け、京都駅近くの白山湯にもありました。浴槽は奥にテレビ付きサウナと、打たせ水付の水風呂、サウナの手前に熱めの深風呂があります。中央には電気風呂、足裏ふくらはぎ刺激付腰掛け型ジェットとトルネードが向かい合わせになった深風呂、泡風呂が目の字型であり、脱衣場側に泡風呂の健康薬用風呂もあります。私の行った日の健康薬用風呂は「福寿効」でした。このお湯はじっこうの香りがして、効きそうで大好きです。テレビ付きサウナといい、大好きな薬湯といい長湯の要素が揃っています。
 いろいろな工夫もされています。入口の足元もそうですが、カランが両側の壁に並ぶ形で男女壁側はハンドシャワー、逆サイドは固定シャワーと好みで選べる形になっていますし、機能面以外にも固定シャワー側は、照明の下に表面がでこぼこのタイルを使い陶板レリーフのような感じにして見ても楽しい感じにしてありました。
 しっかりお風呂を楽しんだ後は、ロビーで牛乳を飲み、まったりさせてもらってお風呂屋さんを満喫した若松湯でした。

 旧二条通の若松湯のあるあたりは、道が細いながらも朱雀二条商店街という商店街になっています。とりあえず商店街は歩くのが一番です。
 若松湯から西の方にしばらく行くと、一台の自動販売機があります。これがなんと京野菜の自動販売機です。普通の民家の前にあるのですが、売っているものはれっきとした京野菜で、九条ネギ、水菜、ほうれん草(ほうれんそうは京野菜ではありませんが)の3品がボックス状の棚の中に入っています。アイテムは季節によって替わるようですが、値段はどれも100円ワンコインです。少し郊外の方に行くと、道ばたに地野菜の無人販売所がありますが、町中では物騒ということでしょうか。こんなんで売れるんかなあと、見ていたら一人のおばさんがネギを買って行かれました。その慣れた手つきから常連さんのようです。以前同じような玉子の自動販売機を、洛西ニュータウンの方で見掛けたことがありますが、中京区のこんなところで野菜の自動販売機を見るとは!商店街恐るべしです。若松湯の帰りにどうぞ。

 

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栄湯
2004頃廃業

中京区西ノ京中合町24の43 営業時間:16:00〜22:00  定休日:月曜日
市バス「太子道」下車 徒歩2分

 

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入湯日:2003/01/09 20:30

 

 旧二条通りを西大路から東に行ったところにある栄湯の紹介です。ここも前から気になっていた一軒です。このお風呂屋さんの特徴は、平屋造りという点です。京都の木造のお風呂屋さんは、たいてい脱衣場の部分が2階建てになっていて、2階が居住スペースになっているのですが、この栄湯は脱衣場部分が平屋になっているのです。近くに立っても瓦屋根が見えますし、それがこのお風呂屋さんの風情を醸し出しています。また、緩やかながらよく見ると玄関スペースの屋根が唐破風になっています。建物自体は古そうですが、中はしっかり手入れされていました。
 脱衣場は、だだっ広い感じで、大きな籐筵が敷かれています。角の方には、かまちょうの貫匁表示の体重計があり、乗ってみるとなんと15キロ程多く表示されるではありませんか!ここまで多いと壊れていると分かるのですが、降りてみたら最初から15キロの所を針が指していました(笑)。ちなみに横にもう一台家庭用の体重計もあります。脱衣場の壁は、上の方は漆喰の塗り壁で、この辺りは昔の建物だなあと感じさせます。冷蔵庫はお馴染みのフジのものでしたが、ここのは京都浴場商業組合と富士販売株式会社のダブルネームが入っているものでした。中はというと、ウーロン茶とポカリスエットの2品が大量に入っていました。
 浴室の方は、周りのタイルは白いレンガ風のタイルできれいに改装されていて、天井もきれいに水色のペンキで塗られています。浴槽の縁や、カラン周りはグリーン系で統一され、床は暖色系のタイルでした。浴室奥にスチームサウナがあるのですが、このサウナの中は、一辺3センチほどの色とりどりのタイルが貼られていて、パッチワークのような風情です。またこのサウナの外壁は、表面がでこぼこの白いタイルで貼られているのですが、所々に魚や貝、たつのおとしごなどのデザインされたタイルがあり見て楽しい外壁です。浴槽は、サウナの横に水風呂と、男女壁に沿って奥からバスクリン風呂(行った日レモン)、深風呂、ジェットが2カ所付いた浅風呂と並んでおり、あと浴室に入ってすぐの所に電気風呂があります。
 私が行ったのはいつもよりちょっと早めの夜8時半頃でしたが、なんと上がる直前まで貸し切りでした。なんという贅沢。ゆっくり湯船に浸からせてもらいました。番台のおじさんは、どうも「ありがとう、ありがとう」と2回続けるのが癖のようで、私もおじさんの「ありがとう、ありがとう」に送られて帰りました。

 栄湯から言うとちょうど裏手になりますが、太子道の西大路東入に京都地方気象台があります。建物の裏に回ると、芝生の上に百葉箱がちゃんとあります。毎日ニュースを見て「今日は○○℃しかなかったんか〜」とか「積雪○センチやったんやて」とか言ってるのは、この太子道の気象台の気温や積雪だったのです。京都は盆地で、基本的に北に行くほどゆるやかに標高が高くなっていきますので、それに伴い気温も当然下がっていきます。雪が降ったときなんかそれが良く分かります。太子道のこの位置は、まあ標高から言っても京都の平均的な所にあると思いますので、ニュースで見る気温がほぼ京都市街の温度を表していると思いますが、ちょっと山に近いところに行ったりすれば、気温の2,3℃明らかに違いますので旅行で来られる際は、頭に入れておいた方がいいでしょう。
京都地方気象台のホームページに月別の平均気温や、最高、最低気温も載っていましたので良ければ参考にご覧下さい。今までの極値も載っていたのですが、最低気温は-9.4℃というのが1917年に、最高気温は1994年に39.8℃というのが記録されていました。1994年といえば平成6年、そんな暑かったですかねえ。積雪は1954年に41センチというのがあったそうです。

 

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花の湯

中京区西ノ京内畑町20 営業時間:15:30〜23:00  定休日:火曜日
JR・地下鉄「二条」下車 徒歩7分

 

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入湯日:2003/02/26 22:30

 

 二条駅の西側、朱雀公園の北側にある花の湯です。夜行くと、三角形の枠に「湯」と書かれた文字が照明に浮かび上がっています。入口は引き戸を開けるとすぐ番台で、お金を払うと番台のおばちゃんが籠を用意してくれます。このあたりちょっとうれしいサービスです。
 脱衣場は、白い格天井がなかなか立派です。その立派な天井に福笹が掛かっているあたりお風呂屋さんムードを盛り上げてくれます。他にもテレビの後ろには辻商店さんから贈られた大入りの額が掛かっています。この辻商店さん、他のお風呂屋さんでも見たことあります。なんのお店なんでしょ?ちょっと変わったところでは、テレビの横にボトルシップがあったり、女湯の方には「はなのゆさんえ」と書かれた滝の写真が飾ってありました。
 浴室の方は、きれいに改装されていてまだ新しい感じです。脱衣場側には、5,6人入れるサウナ、それに続いて男女壁側に水風呂、浅風呂、深風呂、足裏ふくらはぎ刺激付腰掛けジェット&普通のジェットの浴槽が続いています。水風呂の水吐きは、でっかい湯飲みの底を抜いた様なものでした。深風呂と浅風呂の間にはリンゴ型の噴水が付いていますが、ここのリンゴはかなり大きめです。そしてここお風呂の目玉はなんといっても、浴室奥に作られた岩風呂です。小さな電気風呂と並んで、壁に岩が組まれた薬湯があるのです。温度もぬるめで、泡風呂付き。ゆっくり出来ます。また、浴槽の中には一色ですがネオンが付いていて、黄緑色のお湯の中で白いライトが光っています。いやいや、極楽極楽。こういう浴槽に浸かりながら、浴室を見るのがまた楽しみです。浴室全体は、白いレンガ調タイルがほとんどですが、床は白と薄いオレンジの市松模様になっていたり、天井が珍しくグリーンに塗られていたり、リンゴ型噴水をボーっと見たり、私は視覚的にも楽しみました。
 客層は子供こそいませんでしたが、まんべんなく上から下までといった感じで地元密着感を感じた花の湯でした。

 この花の湯さんの横の東西の道は、御池通が二条駅の所を開通するまで、抜け道としてたまに通っていました。でも紹介するところといって特にないんですよねえ。ということで今回は花の湯さんの前にある朱雀公園の利用方法を書きます(笑)。
 朱雀公園は京都市の管理で、正式名称を「朱雀公園野球場兼運動場」といいます。京都市内中心部では草野球のグランドとして、御所と並んで貴重なグランドです。平日なら一面1時間2,000円、土日休日なら2,600円で利用できます。事前の利用者登録や、利用方法は京都市の
市民スポーツ振興室のページに載っていますのでそちらをご覧下さい。
 ここで気になってくるのが、京都市の他のスポーツ施設を借りるのにはどれくらいかかるかという点ですが、昨年オープンした世界基準のプールを備えたアクアリーナのメインプールを一日貸し切ると、アマチュアで入場料を取らない場合平日で150,000円、土日祝で195,000円です。西京極球場を一日借りると平日で66,000円、土日祝で88,000円ですのでアクアリーナはかなり割高ですね。ちなみにアクアリーナの総事業費は土地買収も含め350億円掛かっています。多分高い使用料を取っても採算は合わないと思いますが、京都市はどうするつもりなんでしょ?(一市民の声)

 

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長池湯

中京区西ノ京池ノ内町24 営業時間:16:00〜23:00  定休日:月曜日
JR・地下鉄「二条」下車 徒歩4分 または 市バス「神泉苑前」下車 徒歩3分

 

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入湯日:2003/03/02 22:30

 

 

 二条城の南側、二条駅と神泉苑の間ぐらいにある長池湯です。まわりは住宅で派手な看板もなくひっそりと夜の闇の中に浮かび上がっています。暖簾をくぐるとタイル張りの玄関スペースで、引き戸の前に目隠し用にもう一枚暖簾が掛かっています。
 脱衣場はこざっぱりした感じですが、目を引くのが番台の横手にある扇形の大きな飾りです。多分大黒様と戎様だと思うんですが、このお二方の大きな立体になった顔が並んでいます。このインパクトに押されがちですが、普通の大入り額も男湯側女湯側一枚ずつ掛かっています。最初は気づかなかったんですが、番台の上に一枚の色紙が飾ってあります。誰かと思えば、田中邦衛さんです。最後に長池湯様と書かれたその色紙には「灯りは小さくてもいつも暖かい」と書かれていました。平成七年と書かれていましたけど、入りに来られたんでしょうかね。五郎さん(「北の国から」の役名)いい事言う!他にも金の招き猫がテレビの上で手招きしていました。
 お風呂上がりのドリンクも充実しています。宝飲料マークの冷蔵庫に、ひやしあめ、フルーツサワー、サニーローヤルなどお風呂ドリンクが一通り揃っていますので、お風呂上がりの楽しみにどうぞ。
 浴室の方は奥の壁から男女壁に沿って、L字形に小さめの浴槽がいっぱい並んでいます。奥から行くと、水風呂、パリスバン香華湯の薬湯、角に泡風呂とジェット付の3色ネオン風呂、男女壁側に深風呂、電気風呂、左右にしぶき除けのある打たせ湯の順です。深風呂とネオン風呂の間にはリンゴ型の噴水が付いています。これ以外にも、左手奥にゆったり広々6人ぐらい入れるサウナもありますし、入口側には水とお湯の選べるシャワーコーナーもあります。全部入るとなかなかヘビーです。
 この浴室で目がいくのが、奥の壁の上の方にある雲のタイル絵です。左右に横長のもの、真ん中にアーチ型の窓を象ったものがあり、雲の絵柄が描かれています。向かいの入口側にも同じ絵柄のものがあります。この絵柄は珍しいですねえ。そんなに古い物ではなさそうですが、浴室の上の方に雲の絵柄とは、なかなか遊び心があります。
 浴室の清潔さはどこのお風呂屋さんでも気になるところですが、ここ長池湯さんは島カランの上に洗面器やイスがきれいに積み重ねられていてその辺り好感が持てました。イスは最初からカランの前にあったら、使い終わってもそのままですが、定位置から取っていったときは元に返しますもんね。お客さんのマナーもいい長池湯さんでした。
 脱衣場には営業時間が4時〜11時となっていますが、11時半までいいようでした。

 長池湯さんのある辺りは、二条城のお膝元。忍者屋敷の様な二条陣屋(要事前予約075(841)0972 ¥1000)もありますが、気軽に入れるのが神泉苑です。こちらは時代を遡り、平安京造営の際に造られた苑池で、平安貴族が船遊びしたり、東寺の空海と西寺の守敏が雨乞いの法力争いを行ない、空海が勝利を収めた場所として有名ですが、今ではちょっと俗っぽい雰囲気もあり立ち寄るには面白い場所だと思います。二条城の造営で敷地の多くを削られ、現在の規模は創建当時の1/8ぐらいだそうですが、それでも結構広い敷地です。
 池には同じ敷地内にある料理屋のものだと思いますが、平安貴族が遊んだような龍の頭がついた屋形船が浮かんでいますし、願い事を一つ心に念じて渡ると願いが叶うという朱色の法成橋、殺生した動物などを供養する放生会のために建てられた亀塚や鯉塚など見所は結構あります。また、珍しいところでは石の台座の上にある祠が、毎年の恵方の方向に向けられる歳徳神なども祀られています。長池湯の行き帰りにどうぞ。
(↑法成橋と鯉塚、亀塚)

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トロン
温泉稲荷

中京区三条通神泉苑西入下ル今新在家町4 営業時間:15:30〜23:30 (日 9:00〜23:30) 
定休日:金曜日
JR・地下鉄「二条」下車 徒歩10分 または 市バス「千本三条」下車 徒歩5分

 

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入湯日:2002/01/05 15:30

 

 堀川から千本まで続く三条会商店街の中程から見えるところにあるトロン温泉稲荷の紹介です。名前にトロン温泉と付いているだけあって、一点豪華主義の浴室でなかなかの人気ぶりでした。
 玄関を入ると、正面にフロントがあり横手には、L字型のソファーがある休憩スペースと5人ほどが座れるカウンターがあります。ジュースや牛乳はもちろんですが、ここでは「トロン水」も販売されています。飲んでもいいようです。コップ一杯が30円、2Lペットで300円でした。また、トロン水使用の黒酢ジュースやジャガバターなんてメニューもあります。新聞やマンガ、大型テレビもありますので風呂上がりはゆっくり出来ます。
 脱衣場は、こぢんまりした感じで、これといった特徴はありませんが、男女壁の上に鏡餅が置いてあったのが、お正月を感じさせました。貸しロッカーが結構あり半年間2500円と書いてありました。高いのか安いのか判断に困る値段です。
 浴室内は、最初にも書きましたが一点豪華主義。突き当たりに遠赤サウナと打たせ水付きの小さな水風呂があるだけで、後は男女壁に沿って、大きなトロン温泉の浴槽があるのみです。この大きな浴槽には、壁側に三連ジェットが六カ所と泡風呂が二カ所付いています。壁にトロン温泉の由来が書いてあり、それによるとトロン温泉で有名なドイツのバーデン・バーデンは2000年前に発見されたそうですが、有名になったのは中世で、貴族の間ではやったそうです。その続きに「現代貴族の皆様の・・・」という下りがありちょっと笑えます。効果的な入浴法も横に貼られており、それによると「トロンパワーを早く吸収するため体を洗ってから入る」「リラックスした態勢で入る」「入浴しながら深呼吸する」「1回の入浴は10分〜15分」「一日3回まで」とありました。また湯上がりは、さら湯で流さずに上がった方がいいそうです。また、サウナに入る前に掛かり湯をすろと、あ〜らびっくりトロンサウナになるそうです。
 日曜の昼下がりに行ったので、空いているかと思ったらなにがなにが結構な混雑ぶりでした。トロン温泉の大きな浴槽は、ぬるめでゆっくり入れるのでそれもあるのかもしれません。結構お年寄りが多かったのですが、浴槽には手すりが各所に付いていますし、その辺りは気を遣われているようです。一点豪華主義の浴室ですが、これはこれでぜんぜんOK、逆に特色が人気の秘密のような気がします。日曜は朝風呂もありますし、駐車場もありますし、満足度は高い一軒だと思います。

 稲荷湯のすぐ近くにある三条会商店街は、堀川通りから千本通りまで続くなが〜い商店街で、食料品、日用雑貨などのお店が軒を連ねる庶民派商店街です。現在約180店ほどが商店組合に加盟しているそうです。最近若い人の出店が結構あるようで、去年の秋に新聞記事にもなっていました。模型屋なんかもあって歩いていて楽しい商店街です。
 さて、稲荷湯周辺ですが、名前の由来になっている武信稲荷神社が、少し南に行ったところにあります。稲荷湯の名前の由来になるくらいですので、なかなか立派な神社で、赤い鳥居が連なる参道が印象的です。
 もう少し南に行くと、道が突き当たるのですが、その少し横手に石碑が2つ建っています。ひとつは「日本近代医学発祥之地」、もう一つは「勤王志士平野國臣外数十名終焉之跡」というものです。その石碑の建つ敷地の中には、記念碑も並んで建っています。「日本近代医学発祥之地」というのは、宝暦四年(1754)に江戸時代の医学者山脇東洋が、この地で日本最初の人体解屍観臓を行ったそうです。平たく言えば死体の解剖ですね。「解体新書」の杉田玄白に先立つこと17年前の事だったそうです。もう一方の勤王志士平野國臣外数十名終焉之跡」というのは、元治元年(1864)この地にあった六角獄舎に、尊王攘夷派の指導者平野國臣が投獄され、禁門の変の際、幕吏により平野國臣ほか尊王攘夷派の志士三十数名が斬り殺された場所なんだそうです。なんだか血生臭い場所ですが、現在はきれいなマンションやビルになっていて、面影は全く残っていません。

 

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山田湯
2007.7.15廃業

中京区猪熊通蛸薬師東入 営業時間:16:30〜23:30  定休日:月曜日
市バス「堀川蛸薬師」下車 徒歩1分

 

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入湯日:2002/11/29 22:00

 

 猪熊通蛸薬師東入の山田湯の紹介です。ここは、立派な唐破風と一階の外壁がタイル貼りになっている外観が前から気になっていた一軒です。道路ぎりぎりに建っている建物に掛かっている暖簾の先にある引き戸を開けると、靴を脱ぐ前に番台がある古い造りです。おばあちゃんが「おいでやす」の掛け声で迎えてくれました。
 脱衣場はさっぱりした感じで女湯との壁際にイスが3つ、脱衣場中央奥には末高大神と書かれた提灯の掛かる立派な神棚に、熟した柿がお供えしてありました。そんな純和風脱衣場かと思いきやロッカーの上の壁には、安曇野風田園風景の後ろに雪をかぶった山々の描かれた油彩が掛かっていたりします。番台用に小さなテレビが置いてあるのですが、その横にはスヌーピーのぬいぐるみがあったり、カレンダーと一緒にカエルのマスコットが掛けてあったりする辺りから想像するに娘さん(番台のおばあちゃんから言えばお孫さんか)がおられるのかも知れません。冷蔵庫は、番台前に左半分は女湯側に、右半分は男湯側に出るように置かれていて、中央にカーテンが掛かっていました。省エネです。浴室との間にある窓ガラスには、エンゼルフィッシュや海藻が磨りガラスのように入っているのですが、多分カッティングシートだと思います。窓以外の壁の部分は、ガラスブロックが多用されていました。
 浴室内もあっさりしていて、女湯との壁側に長方形の浴槽がひとつあり、真ん中にステンレスのパイプが渡してあり、手前がジェットが2カ所ある浅い浴槽、奥が深風呂になっています。湯温は結構高めで、最初はうめて入りました。浴槽はあと脱衣場側に小さな水風呂があるのですが、これがまた冷たく体を沈めるのにかなり気合いが必要です。水風呂の所だけ薄青い蛍光灯になっているので、水の冷たさを一層引き立てています。水風呂の水吐きは、お馴染みのライオンで焦げ茶色のやや小振りなものでしたが、ちょっと犬っぽい顔つきのものでした。ここの天井は、珍しく筒状になった湯気抜きが無く奥から手前に斜めに上がってくる天井で、浴室入った所の上の方に窓がついている造りになっていました。
 お風呂上がりに飲み物と思い、城南鉱泉のフルーツサワー(70円)を買ったのですが、ユーミー、パレードに続いてここのフルーツサワーは関西ヤシマという瓶に入っていました。城南鉱泉は一体何種類の瓶にフルーツサワーを詰めているんだ!もちろん王冠は3つの瓶とも同じです。ますます謎が深まった山田湯。お風呂は常連さんが入れ替わりたち替わり来られる街のお風呂屋さんでした。

 山田湯のある蛸薬師通りの猪熊通りから岩上通り(猪熊通の一本東)の北側は、きれいな町並みが残っています。山田湯も含め木造建築の職住兼ねた家々です。南側には特約店の木製看板を掲げた酒屋さんもあります。このあたりを少し歩いていただければ分かりますが、この一帯は非常に染もの屋さんの多い地域です。これらの染もの屋さんは直接消費者として関わることはありませんが、染色材料を扱うお店が猪熊通を山田湯から南に行ったところにありますので覗くのも面白いかも知れません。染料の他、友禅の筆なども扱っておられます。
 ぶらぶら歩くのに疲れたら、四条猪熊上るに「Cafe和(やわらぎ)」という手作りケーキと紅茶のお店があります。京都肉で有名なモリタ屋さんのななめ向かいです。一階では、暮らしの工房「和」というお店もやっておられ衣類や雑貨なども扱っておられます。私は水だしコーヒーの看板に惹かれ、たまたま入ったのですが、奥さんと話しているとご主人は銭湯ファンだそうで、お友達といつも連れ立って銭湯通いをされているそうです。なにかのご縁でしょうかね。店内はテーブルが4つほどのこぢんまりしたお店ですが居心地のいいお店でした。紅茶と手作りケーキと書いてありながら私はコーヒーを戴きましたが、水だしのまろやかなコーヒーは8時間程かけて抽出しておられるそうです。お昼時はランチもやっておられるそうですので、近くに行かれた際には立ち寄ってみてください。Cafe和の営業時間は11:00〜18:00。日・月曜日定休です。

 

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田原湯

中京区壬生坊城町47 営業時間:16:00〜23:00  定休日:火・水曜日
市バス「壬生」下車すぐ

 

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入湯日:2003/01/31 22:00

 

 四条大宮近く、京都市交通局の壬生車庫前にある田原湯です。京都では珍しい大通りに面したお風呂屋さんです。大通りといっても片側1車線半の後院通りなんですが、後院通りが斜めに走っているため、田原湯の入口も鋭角になっています。
 広い玄関スペースを抜け、脱衣場に入ると全体としては改装されているんですが、道路側2メートルぐらいは古い雰囲気をかなり残しています。自動販売機の置かれた休憩スペースには、常連さんの洗面器キープ用の古い棚がありますし、その上の方には常連さんのタオルが並んで釘に掛かって垂れ下がっています。男女壁側には、サイダー、冷やしあめなどのお風呂ドリンク系アイテムが入ったFUJIの冷蔵庫と小さなテーブルがありこちらもちょっと庶民派銭湯の香りを漂わせています。浴室入口の方を見ると、富士山のモザイクタイル絵が見えます。でも改装時に2mほど浴室を庇を付けて脱衣場側に広げておられるため、上の方しか見えないのがちょっと残念です。身長が2m半ぐらいないと全部見えません(笑)。ちなみに女湯の方は、配管を隠すための板張りがしてあり全く絵は見えないのですが、ご主人によれば板張りを外せば松原のタイル絵が残っているそうです。
 浴室の方は、すっかり改装され清潔な印象です。奥に4人ほど入れるサウナと水風呂、サウナの手前にこの日はバスフレンドの花香水という入浴剤が入っていた泡風呂の薬湯、中央に電気風呂、深風呂、ジェット付の浅風呂、脱衣場側に腰掛け型ジェットと底が寝湯状になっているジェットがセットになった浴槽があります。薬湯の花香水というのは、初めて入りましたが赤紫色のちょっとケバ目の色でしたが香りは甘いいい香りがしました。ジェットはなかなか優れもので、腰掛け型の方はふくらはぎと足の裏も刺激してくれるもので、隣の底がスロープになっている方は、座ると向かい側の壁からジェットが出ていてこちらも足の裏を刺激できるようになっているものでした。あと、ここの特徴はカランが両側の壁に並んでいるのですが、女湯側はホース付のハンドシャワー、逆側は固定式のシャワーになっていて好みで選べるようになっていました。私は、慣れた固定シャワーの方が使いやすいと思うのですが、利用率はどちらも同じといったところでした。
 阪急の特急も止まらなくなった四条大宮ですが、庶民派銭湯はなかなかの賑わいで健在さを感じた田原湯でした。

 田原湯のちょうど向かいにある京都市交通局の壬生車庫は、元市電の車庫だった所です。千本通りの市電は、昭和47年1月に廃止になっており残念ながら私の記憶の中に、千本通りの市電の記憶はありません。
 壬生車庫の北側には壬生坊城第2団地があるのですが、この中になんと喫茶imomatsuを発見しました。芋松湯のところで冗談で芋松グループと書きましたが、銭湯「芋松」、青果卸「芋松」、果物屋「芋松」に続いて喫茶imomatsuです。もうこれは立派なグループです。
 この壬生坊城第2団地の後院通りを挟んだ向かいにも面白い店があります。傷物やはんぱもののB家具を専門に扱う「宝島」という店なんですが、ここの店員さん結構いい歳したおじさんなんですが、全員ゲジゲジ眉毛に赤いほっぺたのメイクをしています。私は何も知らずに、部屋に置く小さな本棚を探しに行ったんですが、その顔で明るくいらっしゃいませと言われても・・・という感じです。結構マスコミにも取り上げられているようで張り紙がいっぱいしてあったのですが、ここの社長の方針のようです。社長自らのぶちゃんと名乗りバイキングの格好をしているポスターも貼ってありました。関西に数店あるチェーン店のようですが、京都では四条大宮にあるのが、なんとも溶け込んでいる感じです。(四条大宮の方ごめんなさい)
 え〜、お口直しにもう一軒。田原湯から四条大宮方面に歩いていくと「牛」と書かれた大きな看板が見えてきます。「ひらい」(17:00〜25:00水曜休み)という焼き肉屋さんですが、このお店もなかなかです。西陣周辺の盛竹湯で紹介した「江畑」と同じくカウンターがあり、生の肉もいろいろ味わえるお店です。みすじというロースとバラの間(だったと思う)でわずかに取れるお肉もあります。まあ、そんな安いお店ではありませんが、四条大宮のイメージ回復のため紹介しておきます。

 

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錦生湯

中京区壬生坊城町8の20  営業時間:15:00〜24:00  定休日:日曜日
阪急「大宮」下車 徒歩2分 または 京福電車・市バス「四条大宮」下車 徒歩2分

 

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入湯日:2003/03/25 23:00

 四条大宮のこんな所に・・・というような場所にあるお風呂屋さんです。四条通からも分かりやすいように、ちょっと脇道に入ったところにも看板がありました。
 玄関はオーソドックスなタイル貼りで、引き戸を開けると番台です。脱衣場は小ぶりながら天井は、大きな枠の格天井です。男女仕切の上には大入りの額と金の招き猫があります。招き猫は右手を挙げているパターンが多いと思うのですが、錦生湯さんの猫は左手を挙げていました。招き猫を見たら、どっちの手を挙げているかちょっと注目してみてください。入口脇にある冷蔵庫には、シーホープやローヤルサニー、サクラサイダーなどのお風呂ドリンクもありますのでお風呂上がりにどうぞ。
 浴室もやや小ぶりといった感じです。奥に6,7人入れる歌謡曲のかかる遠赤サウナと泡風呂付きの水風呂。男女壁に沿って、ふくらはぎ足裏刺激付き腰掛け型ジェットと普通のジェット、さらに泡風呂を兼ねた薬湯、浅風呂、トルネード(強力ジェット)付の深風呂、電気風呂と並んでおり、脱衣場側にシャワーコーナーもあります。薬湯がジェット系浴槽を兼ねていて、浅風呂が小さくて何も付いてないのがちょっと珍しい感じです。壁はほとんど白色系のタイルで、男女壁だけデコボコのタイルを貼ったレリーフの様な感じにしてあります。天井はふくらみの少ない蒲鉾天井になっています。
 お客さんは、若者からおじさんまでまんべんなくといった感じでした。私が上がったとき、ちょうど脱衣場でパジャマを着ていた若者がいたんですが、「おっ、パジャマで帰るとはなかなかやるな」と思ったら、ここのお風呂屋さんの息子さんで脱衣場から2階に続く階段を登って行かれました。(笑)
 脱衣場でローヤルサニーを飲みながらテレビを見ていたら、俳優の古尾谷雅人さんの訃報が流れました。私の中での古尾谷雅人さんといえば、北の国から‘87「初恋」の中で純君が中学を卒業して東京に行く時、富良野から乗せてもらった長距離トラックの運転手役です。トラックが動き出してからのシーンです。
 古尾谷「しまっとけ」
 純  「なんですか」
 古尾谷「金だ。いらんっていうのにおやじが置いてった。しまっとけ」
 純  「あ、いやそれは」
 古尾谷「いいから、おまえの記念にとっとけ」
 純  「いえ、あの」
 古尾谷「抜いてみな、ピン札に泥が付いてる。おまえのおやじの手についてた泥だろう」
    「俺は受けとれん。おまえの宝にしろ。貴重なピン札だ。一生とっとけ」
で挿入歌の尾崎豊のI LOVE YOUが流れるんです。う〜、見たくなってきた。そんな錦生湯でした。

 錦生湯さんに行くには、最近出来た東横インの西側の道を入れば行けます。四条大宮にはビジネスホテルが向かい側にも出来ましたから、錦生湯さんはちょっとお客さんが増えたかも知れませんね。
 四条大宮は阪急の特急が停まらなくなり、ちょっと勢いがないように思いますが、いま四条大宮の商店街では、新撰組による町おこしをされています。駅に看板もありますし、壬生寺への歩道はカラー舗装に新撰組の着ているはっぴの縁のような、ギザギザのデザインを取り入れたりもされています。
 そんな四条大宮ですが、魅力的なスポットがひとつあります。宝くじ売り場です。ここの売り場は京都で一番高額当選が多いと聞きました。売り場に行くと、おおっ!ドリームジャンボの3億円がここから出ているではありませんか!私も十枚だけ買っていたのにかすりもしません(泣)。一生に一度でいいから当たってみたいもんです。

 

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戎湯
2019秋休業
2020.5廃業確認

中京区壬生中川町6の1  営業時間:15:00〜21:30  定休日:水曜日
京福電車「三条口」下車 徒歩5分 または 市バス「西大路三条」下車 徒歩5分

 

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入湯日:2003/04/15 22:30

 御前三条から一本東の路地を南に入ったところにある戎湯さんです。玄関スペースには、戎湯の名にふさわしく、扇形の中に戎さんと大黒さんの顔が並んだ飾り物が掛けられています。こういう演出は個人的に大好きです。
 脱衣場も格天井でなかなか雰囲気のある脱衣場です。番台上には神棚、男女仕切の上には黒い招き猫もいます。また無菌浴場という公衆浴場環境衛生研究所が発行した大きな賞状も飾られています。道路側はベンチとマッサージイス、ぶら下がり健康器などが置かれた休憩スペースになっていて、宝飲料と書かれた冷蔵庫の中にはお風呂屋さんドリンクもいろいろありますので、風呂上がりにほっこり出来そうです。
 浴室は脱衣場側に定員3,4人サイズのサウナがあり、男女壁に沿って奥から薬湯(行ったときはローズ&サンダルウッド)、電気風呂、深風呂、ジェット2カ所付きの浅風呂、水風呂と並んでいます。水風呂には、お馴染みのライオンの水吐きが付いていますし、浅風呂と深風呂の間には、女性の膝に置かれた瓶からお湯が出る湯口が付いています。この二つは結構見掛ける物ですが、薬湯に付いている湯口は非常に珍しい物でした。お湯は出ていなかったので、実際には使われていないようでしたが、鯉の上半身というんでしょうか、頭の部分を象った湯口で、色は黄土色の物が付いていました。
 浴室の装飾としては、奥の壁に青いタイルで滝のようなデザインが施されているのが特徴的です。また、カランの楕円形の鏡がまわりのタイルの模様で縁取られているのもなかなかの工夫です。床は全体の1/3ほどが、緑と黄緑でSの字を描いたようなデザインのタイルをつなぎ合わせ波のようなデザインになっていました。
 私が戎湯に行ったのが10時15分ぐらいだったのですが、ちょうど何人かおられたお客さんが帰られるところで、程なく貸し切り状態になりました。すると脱衣場の電気が半分消えてしまったのです。ちょうど番台におられたおじさんが浴室に入ってこられたので、「閉店ですか」と聞くと「大丈夫です。ゆっくり入ってください」とのこと。まあ、それでもあんまりゆっくりしてもと思い、早々に上がると、女将さんがおられ「今日はいつもより早くお客さんが引けたんで」ということでした。戎湯さんに行くときは、11時までにあがれるように計算して行きましょう。
 ちょっとここに書くのはふさわしくないかもしれないんですけど、私が行った日の前日まで戎湯さんはご主人が亡くなられ臨時休業されていたようです。入口には会葬のお礼とそれに伴う営業日の変更の張り紙がありました。番台上の神棚も白い紙で覆われていました。張り紙からしてまだ葬式が終わってから2日程しか経っていないようでしたが、早々の営業再開。翌日は定休日も臨時に営業されることになっていました。銭湯自体は、女将さんと息子さんで今後も続けられる様です。お疲れの出ません様、これからも頑張ってください。

 戎湯のある御前三条から、三条通りを少し東に行くとスーパーライフがあり、その裏手に「
エコハウス町家」という町家に試住できる施設があります。ここの趣旨は、京都に古くから伝わる町家に滞在してもらうことで、町家生活や地域コミュニティー、普段着の京都にどっぷり浸かってもらおうというのが目的です。ですので借りるのも1週間単位が基本です。料金は2名までなら一日4、100円。うまく使えばかなり格安です。
 これを主宰された方が、「サライの京都」という本の中で言っておられることには、「町家の良さはそのデザインや空間だけではないんです。そこに生活するという日常空間があり、自然に話しかけてくる近隣の人々がいる。つまり町家というのは様式や定義より、そこに住んでいる人の気持ちだと思うんです。それを体験して欲しいから試住空間施設を作った」ということです。
 客観的に見てやや思い入れの濃い文章にも見えますが、実際のエコハウスを見てみると、何の変哲もない裏路地にある3軒長屋の町家です。そこから何を感じるかは利用者次第。私自身は利用することはないでしょうが、町家を切り口にそう結び付けるのねということで戎湯の周辺案内に記しておきます。
 ちなみにエコハウス町家の予約はメールで受け付けておられます。文中のリンクから辿って行けます。

 

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芋松温泉

中京区壬生森町40  営業時間:15:00〜23:00  定休日:金曜日
JR「二条」下車 徒歩12分 または 市バス「四条中新道」下車 徒歩5分

 

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入湯日:2003/01/19 22:30
   :2003/12/11

 

 このお風呂屋さんは以前自転車で近くを通りかかった時、煙突が見えたので路地に入っていくと、立派な唐破風のあるレトロなお風呂屋さんが現れ、それ以来気になっていた一軒だったのです。お風呂屋さん巡りを始めて通算100軒目は、この芋松温泉です。
 なんといってもこのお風呂屋さんは、その外観にほれぼれします。唐破風の下には、右から「芋松温泉」と書かれた木の看板が掛かっていて外観を引き締めています。2階部分も純和風木造建築で、この一角は時間が止まっているようです。
 暖簾の先の引き戸を開けると、靴を脱ぐ前に番台にお金を払う古いタイプの造りです。脱衣場は、男女壁側にFUJIマークの冷蔵庫と並んでベンチが置かれ、ロッカーの上にあるテレビを見るのに絶好のポジションになっています。浴室前のタイルスペースが結構広めに取られていて、その上は採光用の吹き抜けになっています。また天井からは、造花の鉢がぶら下げられています。
 浴室内は、なぜが湯気がものすごく湯気抜きの様子がよく分からないぐらいです。周りの壁は、ほとんどが三六角の白タイルで昔ながらの浴室風情を漂わせています。浴槽は、奥の壁側に電気風呂と旅の宿シリーズ「箱根の湯」が入った薬湯(泡風呂)が並んでおり、男女壁側に奥からジェット付の浅風呂、深風呂、浅風呂があります。水風呂は、脱衣場側に扇形をした浴槽があります。深風呂と浅風呂の間には、少年がまたがった鯉の口からお湯が出る湯口が取り付けられていて、その背後だけ石板が貼られています。また、浅風呂の浴槽の底には、なつかしいタイル使いの中にタイルの鯉が泳いでいます。この浴槽の底の鯉は、今まで何軒かで見ましたが、普通3匹ほどなんですけど、芋松湯さんは大盤振る舞い!6匹も泳いでいます。
 お湯の温度は、薬湯が一番ぬるいのはセオリーでしたが、珍しくジェットの浴槽が、一番湯温の熱い設定になっていました。水風呂の方は、しっかり冷たい水風呂です。水風呂で気を遣っているなと思わせるのは、浴槽からこぼれる水が洗い場の人の方にいかないように、段を付けてブロック出来るようになっていました。細かい心配りのある設計です。
 客層は、時間帯にも依るんでしょうが、行ったときはほとんどが若者でした。風呂上がりの脱衣場では、若い兄ちゃんと番台のおばちゃんが、年寄りの介護についての話をしており、番台のおばちゃんは一風呂屋の女将さんでもあり、良き相談相手でもありという感じでした。
 外観だけでなく、脱衣場の会話にも古き良きコミュニティーを感じる芋松温泉でした。


 いのきんさんのHPの掲示板に芋松温泉改装との情報があり、2回目の入湯に行ってきました。しかし・・・特に変わった様子はないし、どこを改装したんだろうと思って湯船に浸かっていると・・・ない〜っ、なくなっってる〜っ!そうなんです、浴槽の底を隊列なして泳いでいた鯉のタイルがなくなっているのです。
 風呂上がりに番台で聞くと、浴槽の底から水漏れが発生して、やむなく掘り起こして配管を修理したためなくなったそうです。残念ですが仕方ありません。諦めましょう。でもですねえ、唐破風の惚れ惚れする外観は健在ですのでご安心を。



 芋松湯という屋号ですが、銭湯巡りの先輩であるいのきんさんの入浴記によれば、青果卸商「芋松」の親戚筋とのこと。三条商店会の中にも芋松という果物屋さんがあります。こちらも多分芋松グループ(勝手に命名)のお店だと思われます。
 芋松湯にもほど近い二条駅の南側は、材木商の多く集まるところです。保津川下りは、トロッコ列車と合わせて嵐山観光の人気コースですが、もとは丹波の物資を京都に運ぶための水運として発達したルートです。このルートを通ってきた材木を、西高瀬川の水運に乗せ三条辺りまで運び、三条辺りで製材していた名残がまだ残っているわけです。この西高瀬川、現在は天神川で分断されて、三条通あたりには水が流れていませんが、京都府の事業で清流を復活させようという計画があり、近い将来流れが戻ってくるそうです。
 その西高瀬川にもほど近い、三条のJRの高架の西に丸正高木というキャッシュ&キャリーのお店があります。簡単に言えば、小売りもしてくれる現金問屋です。昔はもっと倉庫倉庫したお店だったんですが、外観はきれいに塗装し直され、店内もこぎれいになっていました。さらにもともと加工食品や菓子だけだった品揃えも、冷凍食品や生鮮品、日用雑貨、文房具まで広がっていました。昔は、入口の横にある事務所でお金を払っていたのですが、ちゃんとレジも出来ていました。学生の時、学祭の買い出しでここまで来た記憶があります。まあ、スーパーの特売ほど安くはないですが、大量に買ったり、ブランドにこだわらないならお得な品がいっぱいといった感じです。水曜定休で9:30〜19:00の営業です。

 

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五色湯

中京区壬生東大竹町2  営業時間:15:00〜24:00  定休日:月曜日
阪急「西院」下車 徒歩10分 または 京福「西院」下車 徒歩7分 または 市バス「四条御前道」下車 徒歩6分

 

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入湯日:2003/03/12 22:30

 

 西院から北東に歩いて10分ほどの所にある五色湯です。このお風呂屋さんの道路脇には山のように廃材が積まれています。これに乗じて廃品を捨てに来る人がいるようで、廃棄物を捨てないよう注意書きがありました。入口はちょっと横に入った所に地味にあります。
 脱衣場はまあ平均的なお風呂屋さんと行った感じですが、ベンチの下に面白いものを発見しました。青竹踏みと健康君という名のよく温泉の脱衣場にある足形にツボが書いてあり、上に乗るとツボの位置にある突起で足の裏が刺激されるアレがあります。まあ、ここまでなら普通のお風呂屋さんでもたまに見掛けますが、ひと揃いの下駄が置かれていました。よく見ると一分間下駄と書かれていて、先の方が高くなっています。履いて立つとアキレス腱が伸びるような感じです。誰も使わないのか、ベンチの下に寂しくあったんですが、興味のある方はどうぞ。一般的なお風呂屋さんアイテムとしては、ひげを引っ張りたくなる黒い招き猫や、斗六製菓さんから贈られた大入り額がありました。
 他の特徴としては、珍しいいづみブランドのサイダーとコーヒー飲料があります。また、ちょっと目立ちませんが、浴室入口付近のタイルが鶏の柄でなかなかキュートなデザインです。
 浴室の方は、男女壁に沿って浴槽が一列に並んでいる造りです。シャワーブースが入口の所と、サウナの前の2カ所あるのがちょっと珍しい所です。奥に6,7人入れる演歌の掛かる遠赤サウナと、打たせ水付の広めの水風呂、シャワーブースがあり、男女壁に沿って泡風呂付きの薬湯、電気風呂、ジェット2カ所付き浅風呂、深風呂、ふくらはぎ足裏刺激付き腰掛け型ジェット、シャワーブースと並んでいます。これだけでも浴槽が6個並んでいるのですが、ちょっとその列から離れて脱衣場側に、楕円形の五色ならぬ三色ネオン付泡風呂もあります。壁は薬湯の壁面だけ竹の形をしたタイルが貼られていていました。他の壁面ほとんどは、花柄をデフォルメした白っぽいタイルで統一されています。好みの別れるところですが、カランのシャワーが全てハンドシャワーで固定タイプはありませんでした。
 行ったときは結構賑わっていたのですが、客層は圧倒的におじさんでした。久々にここまで見事なおじさん湯でした。浴槽を背に床に座り休憩する姿には、哀愁を感じます。
 一つ一つの浴槽は小さいですが、バリエーションがなかなか充実した五色湯さんでした。

 五色湯さんのまわりを一通り回ったのですが、正直何もない・・・。ちょっと行けば嵐電の車庫がありますが、取り立てて見る程のことはないし・・・。でもふと、西院から三条口に向けて嵐電が南北に走る区間があるのですが、ちょっと東京の東急世田谷線に似てるなと思いました。(世田谷にお住まいの方怒らないように)
 敢えて言うなら、昔ながらの長屋づくりの町家がたくさん残っています。そんな庶民的な地区です。そんなこんなで何を書こうか考えていると、四条御前の信号のところで「京都発明研究会」なる怪しい看板を見つけました。一階がショーウィンドになっているのですが、並んでいるのは廃品回収で拾ってきたようなものばかりです。結構無償と書かれたものも多く、磁力線を見るための砂鉄や水槽のエアポンプ、ファンの羽など、どっから取ってきてん!といちいちつっこみたくなるものばかり。一番笑ったのは、「バクダンの作り方」と書かれた小さな紙で、コピー10円と書かれていました。
 五色湯の帰りに西院方面までぶらぶらされる方は、是非御前四条に立ち寄ってください。ひと笑いさせてもらえますよ。

 

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弥生湯
2011.12
天然温泉弥生湯西院
にリニューアル
その後、弥生湯に戻りました

中京区壬生西土居ノ内町25  営業時間:13:00〜23:00  定休日:火曜日
阪急「西院」・京福「西院」下車 徒歩2分 または 市バス「西大路四条」下車 徒歩2分

 

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入湯日:2003/03/29 23:00

 

 西院から東に2筋目を南に入ったところにある弥生湯です。電気温泉という大きなネオンの看板が目印です。(注:2011年の改装でこのネオン看板はなくなりました)
 入り口の自動ドアを入ると、大きなロビーが広がっています。左手にフロントがあり、下駄箱はフロントの前を通過して奥にあります。ちょっと発見できずに探しました(笑)。ロビーの奥は4人ほど座れるカウンターになっていて、生ビールやチューハイが飲めるようになっています。その前のスペースにもイスとテーブルが置かれ結構ゆったりしています。イスがスナックにあるようなイスなので、ロビーというよりラウンジといった表現の方がぴったりかも知れません。
 お風呂の方ですが、女湯が一階で男湯は入口右手にある階段を上って2階にあります。階段を上がったところには、使われていないゲーム機が2台ありました。
 脱衣場も広々スペースです。真ん中に鏡張りの柱があり、そのまわりに黄色いソファーが置かれて休憩できるようになっています。鏡のコーナーは、カウンターのようになっていてドライヤーが無料で使えるようになっていました。他にはマッサージ器が新旧2台、飲み物の自販機も2台、ぶら下がり健康器もあります。ロッカーの上に置かれた赤いテレビが、チャンネルを回して買えるヤツでちょっと懐かしい感じです。
 浴室はビル型銭湯で天井に湯気抜きはありませんが、こちらも広々としています。カランも30カ所ほどあり、好きなポジションを選べます(どうでもいいか)。ちょっと造りが下鴨にあるニューイナリ湯に似た感じでした。
 奥には十人以上入れるテレビの付いたサウナもありますし、広い水風呂にはうたせ水もあります。他の浴槽も、酵素系らしき入浴剤の入った泡風呂、冷水管枕付の寝風呂とジェット2カ所のついた浅風呂、深風呂、電気風呂、うたせ湯コーナーと充実しています。看板に掲げた電気風呂ですが、横長で3人ぐらい入れる大きさでした。電極が2つ付いていたのでタイプの異なる電気風呂を備えているのかもしれませんが、私は電気風呂が苦手なので自分でお試しください。
 雰囲気ですが、このお風呂屋さんはなんか独特のものがあります。西院の繁華街が近いせいでしょうか。おっちゃんが浴槽の壁にもたれて長話に興じたり、脱衣場で競馬新聞見たりと、生活感溢れる空間です。西院という奥深い世界の入口を垣間見たような気がしました。
 行ったとき建物の横にベンツが横付けされていましたが、あれはお風呂屋さんにベンツで来た方がいたと言うことでしょうか。いろいろディープな弥生湯でした。
 駐車場は建物の東側に3台ほど停められるスペースがあります。

 弥生湯は京福電車の西院駅からでも、阪急の西院駅からでも徒歩1,2分の便利なところにあります。この駅名ですが、京福電車は「さい」、阪急電車は「さいいん」の読み方が正式です。
京福電鉄のホームページによりますと、「さいいん」というのは,この辺りにあった離宮淳和院が皇居の西の方角にあたるため,そう呼ばれたことに基づくそうで、一方の「さい」は,佐比大路があることから,この辺りを「さひ」と呼び,やがて「さい」と発音するようになったという話が出ています。
 さて現代の西院ですが、遮断機のない踏切を京福電車がゴトゴト走ったり、昼間からたこ焼き屋でビールを引っかけるおっちゃんが見られたりと、庶民派下町風情満点のエリアです。弥生湯の向かい側も、絵に書いたような木造文化住宅で昭和の香りが漂っています。京福の駅の裏手には、花田兄弟のお兄ちゃんが赤富士に大関と書かれた化粧まわしを締めた看板を挙げたちゃんこ屋があったり、ちょっと歩けばつっこみたくなるものがいっぱいころがっています。
 ここは是非とも西院の深い世界に踏み込んでみましょう。

 

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金山湯

中京区壬生西土居ノ内町44  営業時間:14:30〜25:00  定休日:土曜日
阪急「西院」・京福「西院」下車 徒歩3分 または 市バス「西大路四条」下車 徒歩3分 

 

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入湯日:2003/04/14 23:00

 

 西院のはずれ、仏光寺の西大路を一筋東に入ったところにあるお風呂屋さんです。西大路から入ると一筋目の角に6台分の駐車場もありますので、車でも便利です。この駐車場の辻から北を見れば、弥生湯の電気温泉の看板も見えます。この辺り結構お風呂屋さんの密集地帯です。
 金山湯の看板には、「人参実母散浴湯」の文字が!なんか効きそうな感じの薬湯を予感させます。期待を胸に暖簾をくぐり脱衣場へ。脱衣場は、比較的最近改装された感じで、天井の中央と両サイドには花柄の壁紙が使われていたりと明るい感じです。男女仕切の上にいる招き猫が、派手な首飾りと唐風のぶちでちょっと特徴的です。ロッカーの並びには貸しロッカーがあり、月三百円とのことでした。また、その隣にはぶら下がり健康器があるのですが、ポールがなんと床に固定されている作りつけのぶら下がり健康器なのです。ある意味これは鉄棒の域です。男女仕切側には、マンガや週刊誌、新聞なども置かれているので風呂上がりもゆっくり出来ます。
 浴室の方も新しい感じです。奥にゆったり7人ぐらい入れるテレビ付きサウナと水吐きが2個ついた水風呂があります。表の看板によると、男湯の方は普通の高温サウナですが、女湯の方は遠赤外線サウナということでした。男女壁側には、電気風呂、泡風呂付き深風呂、足裏ふくらはぎ刺激付腰掛け型ジェットと普通のジェットを備えた浅風呂が並んでいて、脱衣場側に期待の泡風呂付き人参実母散浴湯の薬湯があります。このお湯は濃い赤紫色のお湯でなかなか効きそうでした。
 浴室の造りですが、天井は手前と奥に大小の蒲鉾が2つ並んだような形で、湯気抜きも手前奥の2カ所にあります。男女仕切壁は緑色のタイルで、山を象ってあるのが特徴的です。また、カラン側の壁は下半分ぐらいが御影石風のタイルでシックな市松模様になっています。また、床も白っぽい御影石風タイルになっていて、全体的に質感のある落ち着いた感じの浴室でした。最近改装された浴室の特徴として、脱衣場と浴室の間が大きなガラス張りになっているところが多いですが、ここは大きなガラスに菱形の格子様の模様が入っていました。また特筆すべきサービスとして、ボディーソープとシャンプーが2組無料で常備されています。
 夜は一時までやっていますし、駐車場もある金山湯さん。ソツのない、なかなかやるなって感じのお風呂屋さんでした。

 金山湯さんはちょうど西院のはずれ辺りです。何軒か西院周辺のお風呂屋さんを廻るに従い、西院の奥深さを感じるようになってきました。
 金山湯の一筋南には檜公園という大きな児童公園があるのですが、その公園にあるベンチにおっちゃん10人ぐらいが集まっているのを見掛けました。近くを通るとベンチには、折り畳みの将棋盤が2枚あり、まわりを見物のおっちゃんが取り囲んでいるのです。賭けているかどうかは分かりませんが、子供達が遊び回る公園の一角が独特の雰囲気を醸し出しています。そう、ここは京都に於いて、大阪の新世界のような雰囲気を持っている場所なのです。(個人的主観なので気になさらずに)
 だからという訳でもないでしょうが、金山湯から一筋東を四条通方面に行ったところに、恋文屋という完全に狙った串カツ屋が昭和の香りプンプンの看板を挙げています。看板は、京都のデザイン会社「
モッサイ社」という京都出身の若手集団が作製したものが掛かっており、西院という土地柄、店のオーナーの意図、モッサイ社の作風が見事にマッチしていると思います。私も店の中には入っていませんが、西院に行かれた際はちょっと脇に逸れ、看板を見て下さい。もちろんまわりの雰囲気を掴むためにうろうろするのと合わせて西院を楽しみましょう。

 

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蛭子湯
2014.3.31廃業

中京区壬生下溝町51の1  営業時間:14:30〜25:00 定休日:火曜日
市バス「四条御前通」下車 徒歩5分 

 

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入湯日:2003/04/10 23:30

 西新道錦商店街から少し脇に入ったところにある蛭子湯さんです。玄関まわりはきれいに改装され、おしゃれな石積み風の外観になっています。広い玄関スペースといい、脱衣場といい、なかなか立派なお風呂屋さんです。
 私が行ったとき番台はおばちゃんだったのですが、若女将でしょうか男湯側にもう一人おられ、籠は手渡しで渡されていました。その渡してもらった籠は、竹枠の柳行李でこの辺り昔ながらの風情です。お風呂屋さんアイテムとしては、男女仕切上の黒い招き猫や辻商店贈の大入り額などがあります。体重計はデジタルの新しい物でしたが、横の壁には以前使われていた貫匁表示の文字盤が飾られていました。
 天井も改装されきれいになっていますが、中央の電気がついているスペースを取り囲むように赤く塗られていて、華やかな感じの天井です。また、浴室前のタイルスペースの上は、和風の庇のような趣向になっていました。
 浴室の方も結構広めです。奥にレンガ調タイルで屋根を葺いたような感じの5人ほど入れるサウナと、暖色系のタイルで囲われた水風呂があり、男女壁に沿ってジェット3カ所と信号3色のネオン付バスクリン風呂(この日はレモン)、電気風呂、泡風呂付き浅風呂、深風呂という構成です。深風呂は浅風呂に食い込むような形であり、浅風呂との間にはリンゴ型の噴水が付いています。リンゴ型といってもここのは裾野が広いプリン型と言った方がいいような形をしていました。
 男女壁には藤をイメージしたようなタイルが、カラン側は白地に釉薬で模様を付けたタイルにたまに見る中華風雲のようなデザインのラインが入っていました。
 私が行ったのは11時過ぎと結構遅めだったのですが、なかなかの盛況ぶりで常に浴室には10人以上といった感じでした。カランはシャワー付が10カ所あるのですが、やはりそこは人気で隣のカランにも人がいるような状態でした。客層は結構若い兄ちゃんもいて、バラエティーに富んでおり、なかなか活気のあるお風呂屋さんです。
 風呂上がりは番台がおっちゃんに交代されていましたが、ジュースを買うと栓を抜いてくださるなかなかのサービスぶり。地元の方との世間話もなめらかなです。
 西新道の商店街に蛭子湯あり、といった感じの地元密着元気銭湯でした。

 蛭子湯のある西新道錦商店街は、昔ながらの風情が漂う地域密着商店街です。商店街の近代化三点セットといわれるアーケードもなければ、街路灯もカラー舗装もありません。可動式のテントがあるぐらいです。しかし、商店街を見た目で判断してはいけません。ここ西新道錦商店街は全国の商店街から視察団がたくさん訪れる実力派商店街なのです。
 まず第一に注目されるのは「エプロンカード」です。商店街にいっぱい緑色の幟が立っていますが、平成4年に始められたポイントカードで、現在では高容量ICカードが使われています。このカードがただのポイントカードではなくて、プリぺイド機能や電子マネー機能を備えているのです。そしてこのカードのポイント率が最高4%という驚きの高さです。
 そして平成7年に始められたのが「ファックス御用ききサービス」。これはファックスで注文を出しておけば、商店街で買い物を代行し家まで届けてもらえるというサービスです。
 私も話の種にエプロンカードを作ってもらおうかと商店街にある事務所に行ったのですが、プリペイド機能の入金の最低額が1万円ということで断念しました(笑)。ちょっと笑えたのが、カードを作りたいんですがと言ったとき出てきたのが、メモ用紙と鉛筆。ここに名前と住所を書いてくださいと言われました。事務手続きは驚くほどローテクでした。
 一見ただの商店街にしか見えない西新道錦商店街。しかし仮面を脱げば先端を行く商店街です。その秘密はどこにあるのか、蛭子湯さんに浸かりながら考えましょう。

 

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玉の湯
2006年頃休業
そのまま廃業

中京区壬生下溝町31  営業時間:15:30〜23:00(23:30完全閉店) 定休日:金曜日
JR「丹波口」下車 徒歩9分 または 市バス「京都リサーチパーク前」下車 徒歩5分 

 

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入湯日:2003/04/12 17:00
    2003/04/29 16:30

 西新道錦商店街の南のはずれ、松原通にほど近いところにあるお風呂屋さんです。このお風呂屋さん、入口のところに看板用にわざわざ柱を一本建てています。なかなかの気合いです。さらにその看板を見ると、ターニングバス、レインボーバス、香水風呂など楽しそうな文字が踊っていて期待感を高めてくれます。また看板の上の方に、にこにこマークが書かれているのですが、このマークは玄関スペースにもありました。玉のようなにこにこマーク、玉の湯のイメージキャラクターかも知れません。
 暖簾をくぐると横に広〜い玄関スペースがあり、引き戸を開けると番台です。脱衣場に入ってびっくり!なんと男女仕切壁の下に灯籠と親子ガエルの置かれた池があるのです。よく見れば金魚が数匹泳いでいます。予想外の展開に期待はますます高まります。この脱衣場どちらかといえば洋風で、ドライヤーのコーナーは三面鏡みたいになっていたり、天井の扇風機はシーリングファンといった方が似合うような物が付いています。脱衣場自体は結構広いのですが真ん中に柱が1本あり、籐筵はロッカーの前だけで、他はビニールの床になっています。飲み物類はひやしあめやフルーツサワーなどの入る四面体の冷蔵庫の他に、森永ピクニックの自販機が置かれていました。
 さて浴室の方ですが、こちらもなかなか広々空間です。正面の壁にはデコボコの壁に型抜きのような感じで2羽の鶴がデザインされています。この壁画は御所南周辺の有馬湯にあったものによく似ています。そして振り向けば入口側の上部に大きなタイル絵があります。絵は石庭に何故が御所車が一つ、奥には五重塔が木立の中に見えます。女湯の方を見ると、男女壁で下の方は見えませんでしたが富士山に桜!これぞ日本の心といった絵です。女湯の方のタイル絵を見て気づいたのですが、このお風呂屋さん天井の造りがちょっと変です。男湯側の蒲鉾天井が女湯の1/3ぐらいのところまでをカバーし、女湯の方にはもう一つ蒲鉾天井があるんです。しかも女湯の方は横向きです。そういうわけで湯気抜きも男女で2個ある構造です。奥行きは男湯の方があったのでレイアウトが男女で異なっているようです。
 お風呂の構成は、まず脱衣場側に7,8人入れるテレビ付きサウナと、ライオンの水吐き付き深浅2段になった水風呂があります。うたせ水の装置もあったのですが、私が行ったときは残念ながら止まっていました。浴室奥の壁側には、こちらも深浅2段になった横長の電気風呂とジェットと泡風呂付きのバスクリン風呂があります。この薬湯が珍しく主浴槽よりも高い温度でした。さらに男女壁側に、深風呂とジェット&泡風呂付きの浅風呂、出口のところに全身シャワーといった構成です。浅風呂と深風呂の間には、下に受け皿が付いたリンゴ型噴水が付いています。また浅風呂ですが四隅にジェットが横向きに付いていて、浴槽の中で水流が渦巻きのようになっています。どうやらこれが看板にあったターニングバスのようです。ってことはレインボーバスがバスクリン風呂でしょうか?香水風呂は・・・分かりません。
 香水風呂の真意は分かりませんでしたが、脱衣場の池といい、タイル絵といい、ターニングバスといい遊び心溢れるお風呂屋さんに大満足の玉の湯でした。

 玉の湯さんのある壬生地区は、京都でも屈指のお風呂屋さんが数多く残る地域です。気安い商店街といい、高層建築のあまりない町並みといい、どこか懐かしい感じのする所です。来年のNHK大河ドラマは、三谷幸喜脚本、香取慎吾主演の「新撰組!」ですので、壬生寺を中心にちょっとブームになるかも知れません。
 それを当て込んでというわけではないでしょうが、壬生のほぼ中心、千本通りの高辻下るの染色工場跡地にスーパー銭湯の進出が計画されています。玉の湯さんから歩いて5分ほどの距離です。詳しくは2003年4月25日付朝日新聞朝刊に掲載されました。今年(2003)の6月着工予定で、今年度中に開業予定だそうです。銭湯の組合としては、府や市に陳情するとのことでしたが、水道料金や固定資産税の減免を受けないスーパー銭湯を規制するのは、なかなか難しいと思われます。
 もし計画通りにオープンすれば、すぐにまわりの銭湯が潰れることはないと思いますが、京都市内の銭湯の廃業ペースが上がるのは確実な情勢です。
 壬生地区のお風呂屋さんを応援する意味も込めて、壬生の街をぶらぶらした帰りにはお風呂に入って行きましょう。

 

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三福湯
2006.4.30廃業

中京区壬生高樋町4  営業時間:15:30〜24:00  定休日:木曜日
市バス「壬生寺道」下車 徒歩2分

 

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入湯日:2003/03/09 22:00

 

 千本通りの四条を少し下がったところにあるお風呂屋さんです。サウナ、電気風呂と書かれた鮮やかなオレンジ色のテントの下に暖簾が掛かっています。俗にいう玄関スペースは、そのテントの下で建物の外になっていますが、実はこの玄関スペースの奥に普通のお宅の玄関があり、この玄関スペースは一軒ろうじとしても機能しているようです。
 脱衣場は、入口近くに籐籠が積み上げられ、大きな大入り額と合わせてお風呂屋さん情緒を出しています。浴室入口にぶら下がっている赤と黄色の鈴蘭のような電球の傘も味わいある一品です。風呂上がりに気付いたんですが、体重計に乗ると目の前に一枚の色紙が。「五十六十は花なら蕾、七十八十は働き盛り、九十が来て迎えが来たら百まで待てと追い返す」と書かれていました。五十六十が蕾とは、これまた剛気な話ですが、蕾にもなっていない私は何なんでしょうか?
 浴室の方は、中央に泡風呂、深風呂、電気風呂を備えた目の字型の主浴槽があり、脱衣場側に水風呂、奥にサウナとジェットが3カ所付いた薬湯という構成です。サウナは入口が小さく、ちょっと屈んで入らないと行けないのに加え、中の天井も低めなので室に入ったような感じでした。サウナの装置がイスの後ろに隠れているのが、ちょっと珍しい造りです。このお風呂屋さんの特徴として、いろいろな花柄のタイルが使われています。薬湯は藤の花の柄があしらわれたタイルですし、洗い場の壁も水風呂も別の花柄のタイルが使われていました。
 この間行った万才湯の入浴記で、天井が珍しく蒲鉾天井で無いと書いたら、ここも違いました・・・。煙草の自販機といい、天井といい、珍しいと書いたら立て続けに見るんですよね。困ったもんです。ただ、ここの湯気抜きは京都にしては大きめです。
 客層は、比較的若めといったところでしょうか。同時期に入っていた体格のいい30代ぐらいの2人連れのお客さんが、二人揃ってキティちゃんとミッキーマウスのマットを持ってこられていたのが印象的でした。マットの絵柄って子供向きの絵柄なんで、いい大人が持っていると結構インパクトあります。
 お風呂上がりは、瓶のコーヒー牛乳で一休み。番台は、来たときのおばちゃんからおっちゃんへ交代されていました。マッサージイスで気持ちよさそうにしている兄ちゃんを横目に、家路についた三福湯さんでした。

 三福湯さんのある通りは千本通りですが、三条以北の千本通りと比べると道幅も細く、地味な通りです。千本の三条から四条にかけては材木商の多く固まっている地区ですが、この材木商さんの反対で、市電を通す際に拡幅されず市電は千本三条から後院通りに曲がっていってしまったそうです。もし、千本がまっすぐ三条以南も拡幅されていればこの辺りもずいぶん違った感じになっていたでしょう。
 三福湯から少し東へ、壬生寺道のバス停前に梛(なぎ)神社という神社があります。神社の始まりは、平安時代の初期にまで遡りますが、後に神霊を現在の八坂神社に遷祀する際に、花を飾った風流傘を立て、鉾を振り、音楽を奏でて神輿を送り、これが後の祇園会になったといわれており、このため元祇園社の別名も持ちます。現在は結構立派な本殿が建っていますので、幕末の志士たちがこの辺りを闊歩していたときにも立ち寄ったのかななどと、想像は膨らみますが幕末頃は小さな祠だったようです。現在は、大正7年に境内に移ってきた武内隼神社と共に、2つの形の違う本殿が並ぶちょっと珍しい神社でもあります。

 

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盛好湯

中京区壬生松原町54 営業時間:14:30〜24:30  定休日:水曜日
市バス「四条中新道」下車 徒歩3分

 

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入湯日:2003/03/03 24:00

 壬生京極会という小旗はためく商店街の中にあるお風呂屋さんです。このお風呂屋さんをひとことで言い表すなら、シンプル且つ機能的な完成型銭湯とでもいいましょうか、良くできたお風呂屋さんだと思いました。
 入口は自動ドアで、形式もフロント方式の新しい感じのお風呂屋さんです。フロントは長いカウンターになっていてそこで生ビールが飲めるようになっていますし、その横手には、テレビのあるソファーの置かれた休憩コーナーもあります。
 脱衣場は、テレビもなくシンプルな感じですがベンチが置かれ一休みも出来るようになっています。カウンターでビールは売っておられましたが、普通の飲み物は脱衣場の自販機で買うようになっていました。シンプルな中にも神棚と金の招き猫がある辺りは正当派とでもいいましょうか、ちょっと和むところです。
 浴室の方は機能性重視といった感じで、整然としています。入って右手に脱衣場でせり出すような形で、6,7人入れるテレビ付きサウナがあり、男女壁に沿って水風呂、泡風呂付き浅風呂、トルネード付き深風呂があり、突き当たりにふくらはぎ足裏刺激付き腰掛け型ジェット2カ所と泡風呂を備えた薬湯があります。水風呂は、常に片側から水があふれ出る様になっていて、その水は一段低くなった場所に落ち、他に流れ出ないように工夫されていました。
 カランは男女壁と逆の方にずら〜っと並んでいるのと島カランが6カ所、カランのレバーはスケルトンの物で、赤青交互に整然と並んでいます。壁は男女壁を除いて白とグレーの市松模様になっていて、これもシンプルな柄で整然とした感じです。入りながら思ったのですが、二条駅近くの若松湯に雰囲気がよく似ています。浴室入口の足元を流すシャワーも一緒ですし、考えてみれば外観も似ています。どうも同じ施工業者の匂いがします。
 客層は行った時間が遅かったせいもあるでしょうが、結構若いお客さんの比率が高い活気あるお風呂屋さんでした。

 盛好湯さんのある通りは、壬生寺の南側の道で、壬生寺からでも歩いて5分ぐらいの所です。JRの高架をくぐった辺りから壬生京極会の商店街が始まります。最初にも書きましたが、万国旗の小旗はためく懐かしい感じの商店街です。普段この辺りはあまり来ませんが、その雰囲気は西陣辺りより昭和の香りを色濃く残しているように思います。正直言ってちょっと寂しい感じのする商店街なんですが、ぶらぶら歩くぶんには絶対勝てそうにないパチンコ屋があったり、昔ながらの食料品店があったり、いろんな発見があって面白いと思います。ずっと西に行けば、西新道の商店街にも繋がっていますし、ここはひとつぶらぶら散歩してみましょう。
 追記:文中絶対に勝てそうにないと書いたパチンコ屋は潰れて駐車場になってしまいました。

 

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壬生湯

中京区壬生辻町3  営業時間:15:00〜23:00  定休日:月曜日
阪急電車「大宮」・京福電車「四条大宮」下車 徒歩9分 または 市バス「四条坊城」下車 徒歩4分

 

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入湯日:2003/02/18 22:00

 

 壬生寺の南側にある壬生湯です。このお風呂屋さんは、壬生寺の東側を通る坊城通りから広い路地を西に入ったところにあるのですが、路地の入口に立つと街のお風呂屋さ〜んという感じで佇んでいます。この路地の途中にトタンの小屋があるのですがよく見るとこれ車庫です。くれぐれもこの前に車を停めないようにしましょう。
 壬生湯の方は、暖簾の先の玄関サッシを開けるとすぐ番台の造りです。脱衣場の広さは平均的でしょうか、中央に籐籠と黄色のプラスチックの籠が同じぐらいの高さに積まれています。おじさんは番台には座らず、番台下に置いたイスに座り、男湯のロッカーの上にあるテレビを見ておられました。番台上には大入りの額、タイルスペースの上には天井から造花の鉢がぶら下がっています。男女仕切側には冷蔵庫とベンチ、小さな机があり新聞、週刊誌などが読めるようになっています。そんなこんなでひととおり脱衣場を見て、ふとロッカー上のポスターを見ると、なんと高野アリーナのポスターです。(京都以外の方のために説明しますと、左京区高野にあった老舗のスケート場で、隣にはスターレーンというボーリング場もありました。数年前につぶれて現在はカナート洛北という商業施設になっています)う〜ん、時間が止まっています。さらにふっと旧型マッサージ器を見ると、コインを入れる所にOMRONのロゴが!オムロンて地味にこんなものも作っていたんですね。
 浴室の方ですが、奥の壁の天井近くに男湯から女湯にかけて横長のモザイクタイル絵があります。山並みをバックにした湖で、中央付近にはホテルらしき建物、湖の上にはボートが8隻も浮かんでいます。このボートですが、公園で浮かんでいるような手漕ぎのやつでことごとく二人づつ乗っています。ちょっと浮かべ過ぎという気がしないでもないですがね(笑)。浴槽の方は、奥に五人ほど入れる演歌の掛かるサウナと、壁に竹型タイルが貼られた泡風呂になった薬湯が並んであり、男女壁に沿って奥から電気風呂、ちょっと熱めの深風呂とジェット二カ所付きの浅風呂が並んでいます。深風呂と浅風呂の間には、腰掛けた女性の膝にある瓶からお湯が出る湯口が付いています。水風呂は脱衣場側に小さな浴槽があります。この水風呂モスグリーンのライオンの水吐き付ですが、珍しく壁には暖色系のタイルが使われていました。水風呂から溢れた水が広がらないようカランの列でブロックするようにレイアウトしてある辺り、なかなか工夫されています。浴室は何回かに分けて改装されているようで、壁はほとんど白タイルですが、男女壁だけは花柄の入ったタイルを使われています。またカランの上の台は、御影石を使われていて幅も結構広めなのでこれは最近の改装のような気がしました。また天井もきれいに新建材で補修されていますので、まだまだ行けそうな浴舎です。
 久々に高野アリーナの文字を見て、そのインパクトの強さに平常心を失いかけた壬生湯でした。(笑)

 壬生湯はほんとに壬生寺のすぐそばです。この壬生寺、恥ずかしながら行ったことがありませんでした。ということで今年の節分の際に、お参りも兼ねて壬生狂言を見てきました。大念仏堂という2階に能の舞台がある建物を、向かい側に建つ建物の観客席から見るのですが時は節分。1年で一番寒い時期です。寒い寒い。防寒はしっかりして行きましょう。狂言の方は、面を着け、鉦と太鼓、笛のカ〜ン、デンデンのリズムに合わせて上演される無言劇で、あまり堅苦しい感じではなく庶民の芸能という雰囲気を漂わせていました。壬生狂言は、節分以外にも4月下旬と10月の連休の計年3回上演されますので、機会があればどうぞ。節分の際に奉納される素焼きの炮烙を、4月の狂言の出し物である「炮烙割り」の中で豪快に割る趣向も見物です。節分だけは無料で鑑賞できます。詳しくは
壬生寺のホームページがありますのでそちらをどうぞ。
 壬生寺といえば、狂言と並んで新撰組ですが、壬生寺の境内には壬生塚と呼ばれる新撰組の志士の眠る墓地もあります。また壬生寺の北側には新撰組の屯所だった八木家や前川家があります。八木家の方は新撰組発祥の地として、柱に刀傷も残る歴史ある建物で現在でも一般公開されています。ガイドと八木家前にある和菓子屋「京都鶴屋」での抹茶と屯所餅がついて千円です。公開は9:30〜16:30(夏期〜17:00)第3水曜休です。受付では、歴史に詳しそうなガイドのおっちゃん二人が新撰組談義に花を咲かせておられました。(→八木家住宅)
 とここからが「お風呂屋さん的京都案内」。壬生湯に週刊現代があったのですが、その中に「芸能人がハマるラーメン屋」という記事があり京都も数軒紹介されていました。そのなかで松平健さんが、「珍元」という店を挙げておられたのですが、なんとこの店の住所が壬生相合町。壬生寺の南側の道を壬生川通りに出てちょっと南に行ったところ、壬生湯からもすぐです。で・・・行ってきました。店内には、伊丹十三監督や平田満さんのサインなどもあります。ラーメンの方は、醤油ベースに背油が浮くタイプのものでしたが、450円とリーズナブルなのにチャーシューいっぱい、ネギいっぱいの嬉しいラーメンでした。スープに生姜の風味があったので聞いてみると、スープを取るときに入れているだけで後からは入れてないということでしたが、辛みにはにんにくと一味トウガラシをスープで練った特製タレを使っているとのことでした。カウンターだけの小さな店ですが、値段といい味といい納得のいくラーメンでした。10:00〜23:00 月休です。

 

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五香湯

下京区黒門通五条上ル柿本町590の1 
営業時間:14:30〜24:30 日曜 7:00〜24:00 祝日 9:00〜24:00 定休日:月曜日+第3火
市バス「大宮五条」下車 徒歩3分

 

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入湯日:2002/11/17 11:00
    2005/01/04 23:00

 

 お馴染みの五香湯の紹介です。車で行く場合は、堀川五条上るの堀川警察署を西へ。突き当たりを道なりに南に行くと右手にあります。マンションの1,2階が五香湯。こんなマンションに住んだら家のお風呂は入らなくなりますね。
 入り口を入るとまずフロント。フロントの奥には、食券で軽食を食べられるミニ食堂のようなスペースがあり結構賑わっていました。フロントの右側の暖簾をくぐると男性の脱衣場です。広々とした脱衣場ですが、籐籠は積み上げずに始めから各ロッカーに入れてあります。ロッカーと逆の鏡の下は、全て貸しロッカーでほとんどが埋まっているようでした。五香湯の人気ぶりが窺えます。脱衣場中央には畳一畳の床几、隅にはベット型のマッサージ器もあります。
 浴室内も広々。1階と2階に分かれているのですが、1階には中央部分に深風呂、煮えたぎっているのかと思わすような強力な泡風呂(浅風呂)、電気風呂があり、浴室の周りにはクリーミーな泡立ちが特徴の腰掛け型泡風呂、泡風呂プラス一部寝湯になっている宝寿湯の薬湯、シャワービックスなどが配置されています。泡風呂がほんとクリーミーな泡で、どうやってるのか不思議です。真ん中の柱には花鳥風月をあしらった陶板レリーフが貼り付けられアクセントになっています。
 階段で2階に上がると、正面にエアロシャワーというお好みのコースが選べるシャワーがあります。これは一通りやらねばということで、全部コースを選んだのですが、来るぞ来るぞと思いながらスコールの来るのを待つ瞬間がたまりません(笑)。階段右手には、サウナと打たせ水付きの水風呂、さらにドアの奥に露天風呂風の「美人の湯」があります。サウナは、中央で区切られ二部屋になっていて奥が高温サウナで約100℃、手前が遠赤サウナで約80℃の設定でした。各サウナ10人ぐらい入れる広さですが、テレビのある遠赤サウナに人気があるようです。ドアの奥の美人の湯は、広々としていて外気が入るようにしてあり、天井は欅材でひさし風に造られなかなか雰囲気がありリラックス出来ます。浴槽の横にはベンチやデッキチェアがありちょっと一休みもできます。美人の湯のお湯は、ph9の重曹泉だそうで美肌効果があるそうです。
五香湯のホームページや一階のプレートには塩風呂と書いてありましたが、現在は美人の湯の呼び名で塩は使われていないようです。京都のお風呂屋さんといえば必ずその名が出てくる五香湯さん。噂に違わぬ人気ぶりと内容の充実したお風呂屋さんでした。
 駐車場は立体駐車場が併設されていて、一時間半まで普通車150円で利用できます。ただし3ナンバー、ワゴンは利用できないので注意です。(私が行ったときは駐車料金は要りませんでした。ご利用の際にご確認下さい)


 2004年の12月18日に改装オープンされた五香湯さんに、正月4日に入ってきました。
 京都では、2005年1月1日より料金改定があり、大人350円が370円に。この日新料金で初めてお風呂に入りました。今回の改装は、サウナを中心とした改装と聞いていたのですが、ほかにもいろいろと変わっていました。
 まずは入口。今まではフロントで現金を払っていたのですが、券売機が登場。入口の一番目立つところに置かれており、ボタンを押すとチケットが感熱紙にニョロ〜と印刷されて出てきました。不思議な券売機です。
 さてお風呂の方ですが、まずサウナと塩風呂がある2階の方へ。サウナは以前の通り2部屋に分かれており、奥は高温サウナで温度計は98度、手前は熱源が新しくなっており温度計は93度を指していました。しかし、手前の部屋は温度計より体感温度は、かなり低めでした。説明書きを見ると「クラシックサウナ」という表示。なんでも水打ちされたサウナストーンから立ち上がる蒸気とマイナスイオン云々かんぬんとのこと。熱源を見ると、機械の上に乗せられた石に向かってノズルが伸びていたので、たまにそこから水を吹き付けるのでしょう。残念ながら入っている間にその瞬間を見ることは出来ませんでした。この装置、某スーパー銭湯では「フィンランドサウナ」と表示されているものですねえ。装置はさておき、サウナ内の椅子などは、真新しい木になっていますので、それだけでも十分に気持ちいいサウナでした。
 2階の奥にあった塩風呂の方ですが、こちらは「ヒマラヤ天然岩塩の湯」になっていました。石垣の上部には、岩塩の固まりも飾られていて、説明書きによれば、1Lに1gのヒマラヤ岩塩を溶かせば、硫黄分と固形物分で温泉法をクリアすると書かれていました。う〜ん、言われてみればやや温泉臭がするようなしないような。脱衣場のポスターによれば、ヒマラヤ天然岩塩は、標高5000mぐらいのところで採れる古代の海水が固まったものだとか。リラックス効果はもちろん、美肌効果もあるそうですので、常連さんのお肌をチェックしてみましょう。個人的にちょっと残念だったのは、天井が全て欅材だったのが、梁以外は天然材でなくなってしまったところ。今は見た目非常にきれいですが、古くなってきたときがちょっと心配です。
 1階の方は、新たに超微細気泡で白濁して見えるミルキー風呂が入りました。紫野温泉に続いて京都市内では2軒目です。五香湯さんのミルキー風呂は、スイッチに触れると機械が動き出す仕組みで、常時白濁しているわけではありません。でも、視覚的に白濁していく様子が分かるので、見た目にも楽しいミルキー風呂ですね、これは。
 漢方のお湯は「八漢湯」という薬湯になっており、これもいい感じでした。
 ほかの変更点としては、1階のカランのシャワーがプッシュ式のハンドシャワーになったほか、掛かり湯や2階のカランに軟水・硬水の表示が新しく設置されました。鏡も新しくなり、ピカピカです。
 「ヒマラヤ天然岩塩の湯」は個人的に結構気に入りました。みなさんも一度ご体験を。
(2005.1.5追記)


 五香湯から南に行くとすぐ五条通。五条通を西に400mほど行くと
ヤサカ自動車の本社があります。京都を中心としたタクシー会社です。京都でタクシーといえば、MKタクシーばかりが、マスコミを賑わしていますがヤサカタクシーが打って出た秘策とは、三つ葉のクローバーがシンボルマークの天井灯に四つ葉のクローバーを付けたタクシーを走らせ始めたのです。ヤサカタクシーは京都ではメジャーで、あっちこっちですれ違いますが京都エリアで約1200台が走っているそうです。その中に4台だけ四つ葉の天井灯を付けたタクシーが混ざっているとのこと。四つ葉を指定した予約は受け付けないで、町中を流しているそうです。会社には、乗車した方から幸運が舞い込んだというお便りが届いているそうですが、五香湯の帰りにヤサカタクシーの前まで行けば見られるかも知れませんよ。ちなみに写真の四つ葉を付けた車両は、偶然烏丸五条で見かけました。でも・・・幸運なことといえば、HPに四つ葉の写真を載せられたことぐらい・・・。

 

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